TOP > ■2012.12.08「OKUBOの寄り合い2012」

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OKUBOの寄り合い2012~アジアの縁台から「多文化」を見つめなおす~

 

 12月8日、大久保通り沿いにあるルーテル東京教会の会議室にて、トーク・ライブ&交流会イベント「OKUBOの寄り合い2012」が催された。

 今回の企画者のひとりである小林直樹による唄とギターで「寄り合い」が幕を開いた。ステージに置かれた縁台と、客席との境界に置かれたちゃぶ台に結ばれるかたちで、ひとつの「寄り合い」の空間が形づくられていた。

 

 第1部は、「震災後を生きる外国人住民」をテーマに、多文化学校校長、青池憲司監督の記録映画上映とトークセッションが行われた。パネリストは「APFS労働組合」の山口智之さんと、「宮城華僑華人同舟会」の佐久間明秋さんのお二人。
 映画『外国人の立場から東日本大震災をふりかえるin石巻』は、石巻で行われた、外国人住民たちの震災を振り返る集いを記録したもの。それぞれの直面した困難、悲しみ、そして希望についての話に、真剣に耳を傾けあっていた。
 トークセッションは、佐久間さんに3.11地震発生時の状況を伺うところから始まり、避難所となった中学校での生活、震災と原発災害のなかで外国人住民たちが直面した問題についてのお話へ進んでいった。様々な制度上・生活上の苦境にぶつかりながら、ボランティアや地域活動で活躍する外国人住民たちの姿もまた、浮かび上がってきた。

 

 第2部は、「地域の居場所づくりの取り組み」をテーマとして、共住懇代表の山本重幸を司会に新宿・大久保地域で活動されている方々とトークセッションを行った。

 パネリストを務められたのは、戸山団地で孤独死の問題に取り組む「NPO法人・人と人をつなぐ会」の本庄有由さん。外国にルーツを持つ子供たちと地域社会をつなぐ取り組みを行っている「しんじゅくアートプロジェクト」の海老原周子さん。地域にひらかれた場所となることを願ってルーテル東京教会で「牧師カフェ」を行っている高橋雄二さん。
 それぞれの活動紹介の後、会場からの「居場所とはなにか」等の質問に答えていく。ふだんは気づかなかったり、知りあう機会が少なかったりするだけで、地域で地道な活動を続けられている方々は、確かに存在している。そうした日々の活動の報告を持ち寄り、お互いの動きに目を配り、必要なときには協力し合えるような関係づくりができたらと、強く思った。

 

 第3部は、「希望の光を故郷へ~アジアのキーストーン 、沖縄をうたう~」をテーマに、大久保在住のナーグシク・ヨシミツさんのライヴ&トークが行なわれた。「寄り合い」が行われた12月8日は真珠湾攻撃の日であり、戦争と植民地支配、沖縄と福島、ハワイへと、視点が広がっていった。世界のなかの、アジアのなかのOKUBOであることを、あらためて意識させられた。

 

 この日の締めくくりは交流会。ルーテル東京教会の隣にある台湾料理店「帆」と、大久保駅南口にあるアイヌ北海道料理店「ハルコロ」より出前してもらった料理を、最後まで残った皆さんと頂く。参加者の皆さんもステージに立って、自己紹介のアピールを行なった。パネルディスカッションは、組織や集団の代表として話さざるをえないが、交流会では生身の個人として言葉を重ねていた。最後は河内音頭とカチャーシーを、皆で踊った。酔いも回ってたいへんに盛り上がった。

 

 交流会の支度や後片づけは、お客さんにもご協力いただいて一緒に行った。誰かに指示されるのではなく、それぞれが自分のやれることを持ち寄って、ひとつの場が作り上げられた。これこそが、まさに「寄り合い」なのだと感じた。

 

 最後に、当日お越しいただいた皆様と、会場をお貸し頂いたばかりでなく、コーヒーやケーキまで提供頂いた、ルーテル東京教会の皆様に、感謝いたします。ありがとうございました。

 なお、当日の様子の詳細は、共住懇発行の情報誌『OKUBO』にて掲載予定です。どうぞお楽しみに!

※画像はクリックすると拡大します。

文責: 阪口毅/共住懇事務局

撮影:仲尾、小林、広瀬/OKUBOの寄り合い2012:企画運営員